奇天烈アフターダーク

大切な人ができた。恋人ではなくて。ああ、そういえばフられましたよ。でももう立ち直ったから。大丈夫。そんなのはもう今大した問題じゃない。

大切な人ができたんです。こんなに優しい人に出会えるなんて、ああ私は幸せだなあと。
彼はなんでこんなに優しいんでしょうね。私なんてたぶんそこに落ちてる紙屑くらいの価値しかなくて、それを彼は大切だと言ってくれる。ああもう、私の近くにはこんな人がいてくれたんだなあって。
どうしてこんなに依存しないと生きていけないんだろうね。ふしぎ。
少なくともいえるのは、男にフられたとか、そういうプライドを叩き潰されるようなことがあったとき、真っ先に何かを言いやすいのは男なんですよ。例外的にはお嬢もそうだけどさ。
なんでなんだろう。頼りになるからかなあ。私が本当に信じていて、本当に大好きな人が、2人になりました。それが嬉しい。幸せ。

紙屑が風邪を引かないか気にかけてくれるって、どんだけ底なしに優しいの。おかしいでしょ。
夜にいきなり電話されて、嗚咽混じりにわけわかんないこと言われて切られて。それで、さらにメールしてくれるんだよ。内容もさ、なんだか日本語は稚拙なんだけどさ、下手な慰めより百万倍泣けるっつーの。人の優しさに泣かされるなんてありえないと思ってたわ。ばかじゃないの。

少なくとも2時間前まで私は果てしなく幸せだった。黒い霧とクリーム色の空がまぶしくて目をそらしていた。今は水底に沈殿した金貨の上に、びしょ濡れで膝を抱えて座ってる。
たぶん、どっちもどっちなんだ。私はたった2枚の純金を胸に抱えて、口からぶくぶく泡を吐きながらそう思う。


結構本気だったみたい。
あの人に似合う言葉はきっとありがとう。それだけを宙に浮かべて、それから忘れよう。


私とお嬢にはきっと、ずっと一緒よりさようならの方がお似合いで、
私とかびちゃんにはきっと、仲良くしようよりばかじゃねーの、なんだろう。


ありがとう。
有り難いことだよ本当に。また成長したと思います。

さて、明日は何をやらかすか。


ていうのを。
間違えてリアタイ日記に送ってたことにお嬢からのメールで気づいたしにたい^^^^^^^しにたい^^^^^^^^