3センチの足
「なんて君は馬鹿なんだろうね」
飽きれたようにかぶりを振られた。どっちが。一体何様のつもりだ。
「低俗で下劣で浅はかで、全くもってどうしようもない」
言いながら、笑いを堪えるかのように口をひくひくと引きつらせる。
反論しようにも声は出ない。掠れた空気が微かに気管から漏れていった。
「君のような汚れた存在は僕が制裁を下さなければ」
潰された喉から絶え間なく血が流れる。奴はようやくそれに気がつき、アイロンで傷口を焼いて止血した。もう熱さも痛さも感じない。このまま気を失えたら、死ねるだろうか。
気が遠くなりかけているのに気付かれてしまったようだ。何やら薬を打たれた。もう腕はなくなってしまったから、ひっくり返されて尻に打たれた。
徐々に激痛が返ってくる。どうやら強心剤を打たれたらしい。
足をばたつかせた。無論そんなものはとうになくなったので、結局は僅かに残った太股を無様に揺らすだけで終わった。
「はは、痛いだろう。もう終わりにしてあげるよ」
言いながら、奴は部屋の奥から何か大きなものを引きずりだしてきた。
嫌だ、そんな。血塗れの顔が凍り付いたのがわかった。
「そんな顔するなって。屑肉は屑肉らしくミンチにしてやるよ」
奴は最早達磨と化した俺の身体を巨大な金属製のボウルに投げ込んだ。
それは、生クリームを泡立てるときに使う泡立て機がそのまま大きくなったものだった。
いや、少し違う。ボウルに投げ込まれたことで分かったのは、掻き混ぜるために付いているはずの二つの先端には、何かを切り刻むことを目的とした鋭利な刃が生えていた。
必死で這い上がろうとするが、ボウルはぐらぐらと揺れるばかり。爪とボウルが接し嫌な音をたてた。
「……!……!!」
「抗議の声すら僕に届かないなんて、可哀相だね」
明らかに嘲りを含んだ微笑を口元に湛えて、奴は巨大なスイッチに手を掛けた。
「お疲れ様でした」
場違いなほど明るい声で言って、一気にスイッチを入れる。
「……!!」
ものすごい振動だ。壁に立てた爪が揺れる。
スイッチと同時に固定されたのか、ボウルが動くことはない。が、その振動は抗いがたいほど強く、確実に俺を凶器の元へ誘う。
「きゃはははは抵抗してるよぉきゃっきゃっ」
子供のように無邪気な声で笑っているが、今の俺に上を見る余裕はない。いつの間に登ったのだろう。
やがて凶器が僅かに残った太股に触れた。
「………………!!」
俺の喉から漏れる息の量が一気に増える。その滑稽な音は、幸いなことに激しい機械音で誤魔化されてくれた。
尤も、そんなことよりもっと大変なのは、俺の足だ。数センチ削り取られ、肉片がボウルの金属の壁にこびりつく。ああ、少しだけでも残っていたのに。血が吹き出る。俺の足俺の足俺の足いいい。ヒステリックな笑い声が、なぜだかそれだけクリアになって耳を揺らす。
なんて考えている間にああまた3センチまた5センチ足がない腰がなくなっていく臓器がはみ出し血と共に数センチ角にされ散って行ってしまう笑い声はまだ響いている身体が段々二つの回転する先端の間に引き込まれる痛い痛い痛いよお腹がなくなっている血が吹き出る笑い声があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
死んだ。
あの方にさんざ影響された結果
模倣ではないと主張しておきます。
「あら素敵な白兎」
金の豊かな長髪を弾ませて、アリスはその兎を追った。
穴に落ちた。
流された。
見失った。
森を歩いた。
「おやアリス、どうしたんだい」
「あらいも虫さんこんにちは」
アリスは言って、背中に持っていた巨大な鎌で芋虫の太った首を切り取った。紫色の血がアリスのかわいらしいドレスを彩った。
「おやアリス、女王様に会うのかい」
「あらチェシャネコさんこんにちは」
アリスは言って、背中に持っていた巨大な出刃包丁でチェシャネコの胴体を切り離した。しましまの血がアリスの金髪を彩った。
「おやアリス、ちょっと手伝ってくれないか」
「あらカードの兵隊さんたちこんにちは」
アリスは言って、背中に持っていたチェーンソーで三人まとめてその体を刻んだ。細かいトランプ模様の血がアリスの赤い靴を彩った。
「おやアリス、死刑」
「あら女王様こんにちは」
アリスは言って、背中に持っていた五寸釘で女王の眼の玉をえぐりだした。黒と赤の血がアリスのほっそりとした手首にかかった。
「おやアリス」
「こんにちは」
アリスは言って、背中に持っていた鉈で
「おやアリス」
「こんにちは」
アリスは言って、背中に持っていたこん棒で
「おやアリス」
「こんにちは」
アリスは言って、背中に持っていたカッターで
「おやアリス」
「こんにちは」
アリスは言って、背中に持っていた鋏で
「おや」
「こんに」
「おや」
「こんに」
「おや」
「こん」
「お」
「こん」
「お」
「こ」
「お」
「こ」
「お、こ、お、こ、お、こ、お、こ、お、こ、お、こ、おこ、おここここここここおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこおこここここここここおこ」
「あら大変」
アリスは呟いた。
「なくなっちゃったわ」
アリスは黙ったままカラフルな血で満たされた庭を見回していたが、やがて岩で自分の頭を殴りつけてしんだ。アリスの金と水色と赤と赤と赤の血がアリスの全身を彩った。
ちよつと自信をなくしてきてしまいました
「ばかやろう」
固く握った拳を、古びた壁に叩き付けた。
「ばかやろう」
何千何回と繰り返されてきたその行為。
「ばかやろう」
壁には凹み一つ見当たらないが、強く握り締めすぎたためか関節が白くなっている拳には赤みがさしはじめている。
「ばかやろう」
そういえば相手は野郎じゃなかったなとどこか冷静な自分が呟く。
その行動に意味などないと自分が一番分かっているのに、彼はその行動をやめる気になれなかった。
その反対側。
「ばーか」
彼女は一人ベッドに寝そべって、枕元のビー玉を壁に投げ付けている。
「ばーか」
累々と転がっているビー玉が、その回数を物語っていた。
「ばーか」
瓶から再びビー玉を一掴み取り出そうとした彼女の整った爪が、瓶底の冷たい硝子にかちりと当たる。
「ばー…」
彼女は溜め息を吐いて、重い腰をあげた。
――――――
と、ここまで考えて続きが思い付きません(ずーん)
とりあえずこっちにあげます。そもそもこれがドリなのかすらも分からない…
恋戦きたぁぁ(曲の話です)
塾始まるなあ
*後658枚
今日はオエビなので添付なしで!
国語の作文と英語が終わりました。
これで残すは理科と文化祭ポスターのみ!だ!理科も材料調達してきたしさくっと終わらせよう
その前に明日は説明会だー、今度は学校行くんじゃなくて合同の方ですめんどくせ(^ω^)
受験勉強してねぇぇ………orz
なんか昔書いた痛々しい歌詞みたいな詩を発見したので折角だし載せときます
電波だからきをつけてください
痛々しいです 私が
基地外じゃないです(必死の主張)
ねぇ ユーウツなオレンジ 真っ赤に染まった
どこへ消えたの?少女の微笑
電線が絡みツク 私の足へ深く浅く
青いそれは狡獪な航海へ
後悔し続け around
どうして、(どうして?) どこなのここは
「僕らのアリスはもういない」
あなたを燃やすよ あつくひどく ひどくあつく
瞼がはがれて 眼球がこぼれた
「これで泣くことできましたか」
あぁ コミカルソング ひどく軽やか
君がいたでしょ? 穴のナカ
指が探った 時計草だって
鳴らしてベルを、螺旋階段
ノボリつづけて恋一様
たなびく(そのはず)風が笑う
「だって全ては台本で」
私がもえてる ほらみて 割らないでね
蒸発暴発 何もないから
「ノドが乾いた 感覚だってさ」
色々あいたたた
乾いたの誤字はわざとです(うるさいよ)
途中なんですけど、ねー。明らかにリズムがおかしいから。でも考えるのだるいです
おやすみなさい!
陰鬱な嘘もキャラメルに変えて皆で食べてしまいましょ
今回はヒソカさま視点。記号は相変わらず使用しておりません。
またやっぱり甘痛い度は絶賛上昇中ですのでお気をつけて。
+++
何度愛の言葉を囁いても君は全く信じない。
いつも、ひどく痛め付けられた子猫の様な瞳でただ嘘つきと言うだけだ。
それでいい、それがいい。
僕だって本気になられても困る、何故なら自分でもこの気持ちがいつ変わるのか分からないから
「(気紛れなのもほどほどにしないとね)」
鼻で笑うと、音に過敏な彼女が振り向いた。
「…どうしたの?」
「なんでもないよ」
素早く忍び寄り、彼女の額に甘いキスを一つ。
彼女だって避けられた筈だ。敢えて避けなかったのに違いない
「貴方は私に何も言わないのね」
仮面の様な表情で彼女が言った。いや、よく見れば目元が僅かに潤んでいる、か
「どうしてそう思うんだい?」
「別に」
素っ気なく言い、また作業に戻ってしまった。
僕は肩を竦めて残念、と小声で言い、再びトランプのカードを弄り出す。
占いの様にして、ひいたカードはハートのキング。
表すものは
愛情誘惑権力支配者
色情有力憂鬱偽善
僕は微笑を崩さない
そして誰にも屈しない
だけど今だけは、君に支配されてもいいかと思っているのに。
「(なかなかオチないから飽きないのかも)」
彼女にバレないように、今度はそっと薄い唇を舌で嘗めた。
「(さて、いつまで続くかな?)」
+++
痛いですね!←
カードの象徴の言葉は適当に考えたものですので真に受けないで下さいね(おまえ
お風呂いてきま!